Technology

Research Director Dr. Takeo Watanabe

Dr. Takeo Watanabe

Lecturer, Department of Aerospace Engineering, School of Science and Engineering, Teikyo University

(English version coming soon)

――担当されている開発の状況はいかがですか?
「供給装置の基本構造はほぼ確立しましたので、試行錯誤しながら地上実験用のモデルを作って各種テストを実施しております。もちろん流星源の供給装置と放出装置を連動させるインターフェイスの部分も煮詰めていかなければなりませんが、基本的にはテストのデータを踏まえたうえで、人工衛星に搭載するメカニズムを設計・製作していくことになります」

――宇宙空間で動く機械を地上で考えるというのは、ある種、不思議な作業ですね。
「ええ、すごく楽しいです。自分が発明した装置がきちんと動く、しかも学術的な研究であれ、エンターテイメントやビジネスのモデルとしてであれ、様々な分野に貢献できるというのは、想像するだけで嬉しいですね。供給装置のメカニズムを思いついた時のことは、今でもはっきり覚えています。ちょうど昨年の11月でした。それまでは漠然としたアイディアはかなり早い時点から頭の中にあったものの、どうすれば一番シンプルで、かつ確実に動くメカニズムを作れるかということを、ずっと考える状態が続いていました。
そんな状況の中で、ALEのミーティングに出席するために、大学のある宇都宮から東京まで電車で移動している時にアイディアがひらめきまして。頭の中に浮かんだ設計図を、無我夢中でノートにスケッチしましたね。  
あの瞬間は本当に興奮しました。実を言いますと、このまま会議に向かうべきか、宇都宮に引き返してホームセンターに直行し、材料を買って試作品を作るべきかと一瞬迷った程です(笑)」

――幸せな瞬間ですね。
「そうですね。与えられた課題を解決できるような、機械の構造を考えている時が一番幸せなんです。残念ながら、雑事に追われて、なかなかそういう時間は確保できませんが」

――人工流れ星を目の当たりにされる人たちも、かなり興奮するはずです。一般の 人たちに、この流れ星のプロジェクトを説明する場合、魅力をどのように表現されますか?
「学術的な意義を持つだけでなく、ビジネスモデルとしても魅力に富むことはすでに述べましたので、違う目線から説明をさせていただくと、このプロジェクトの特徴は「アコースティック」とか「ローテク」などという単語で表現できるような気がします。   
ますALEが再現する流れ星は、バーチャルでもなければ、テレビなどでみる映像とも違う。自分たちの目で、リアルタイムに観察できる現象になります。音楽に喩えるなら、アコースティックギターの生演奏を見ているのと同じような経験ができる。むろん人の手によって人工的に再現される現象ではありますが、リアルな感動が味わえるというのは大きな魅力でしょうね」